春に歌う
【朧月夜】
菜の花畠に入日薄れ
見渡す山の端霞深し
春風そよ吹く空を見れば
夕月かかりて匂い淡し
里わの灯影も森の色も
田中の小道を辿る人も
蛙の鳴く音も鐘の音も
さながら霞めるおぼろ月夜
なんて美しい歌詞なのだろうか。
介護の仕事をしていた時、日々お年寄りと何度も歌いながら、涙を堪えるほどだった。
日本の唱歌・動揺には本当に美しい言葉がたくさん残っている。
美しい心が、美しい世界と共鳴して言葉になり、音楽になり、歌になり・・・。
歌詞を読みながら胸が熱くなることが何度もある。
今、ご縁を頂いて私は奈良にいて、桜の咲くこの春の季節、美しい光景が目の前に広がり、
自然とこの歌を口ずさんでいる自分が居た。
決してこの歌詞に歌われた景色は昔の情景ではなく、
今も世界はこんなにも美しいのだと、息を呑んだ。
美しい春の日に。
太陽と月の光に。
生きていることに。
今日という一日に。
感謝。
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